川崎競馬場のコース特徴やレース傾向を徹底分析!
今回は川崎競馬場の特徴についてお話したいと思います。
前身は横浜市の戸塚競馬場で1949年に開設された川崎競馬場。
本記事ではそんな川崎競馬場の特徴から、開催されるダートグレード競争で押さえておきたいポイント、アクセス方法等について詳しくご紹介していきます。
まずは川崎競馬場の特徴から見ていきましょう。

1968年11月1日生まれ。慶應義塾大学卒業。
某スポーツ新聞の競馬面を16年担当。その後、独立してフリーのライターとして活動中。競馬だけではなく、競艇・競輪関連の記事やコラムを執筆する。
競馬歴27年・競艇歴30年・競輪歴25年。趣味は海外旅行。年間10回以上は海外へ。
競艇予想サイト解体新書では全体の監修・コラムの執筆を担当。
著書『解体新書〜競馬・競艇・競輪を極めた男の13の法則〜』を出版予定。
目次
川崎競馬場の特徴について
川崎競馬場は関東地方にある「南関4競馬」と呼ばれる地方競馬場のひとつです。
1周1200mの左回り、6種類の距離のレースが設定されており、コースカーブがきつめに設定されています。
2009年に設置された「川崎ドリームビジョン」は世界最大面積を誇り、ギネス記録に認定されたことでも有名。
そんな川崎競馬場が他の競馬場と異なる点について、詳しく見ていきましょう。
直線距離が長めに設定されている
まずは川崎競馬場の詳細から確認していきます。
データ名 | 詳細 |
---|---|
回り | 左回りコース |
1周距離 | 1200m |
直線距離 | 400m(ゴールまで300m) |
幅員 | 25m |
高低差 | 平坦 |
フルゲート | 14頭 |
川崎競馬場のコース全体の長さは1,200mで地方競馬のコースとしては平均的。
しかし直線距離が300mもあり、これが川崎競馬場の特徴のひとつとなっています。
同じく1周1200mの競馬場の直線距離と比較すると、金沢競馬場236m・姫路競馬場230m・浦和競馬場200mとなっており、川崎競馬場の300mがかなり長いことが分かるでしょう。
コーナーのカーブがキツく逃げ先行馬が有利
1周が同じ距離なのに直線が長いということは、その分コーナーが削られているということになります。
よって、川崎競馬場のコーナーは他の競馬場のコーナーに比べてカーブがキツく設定されており、これが川崎競馬場最大の特徴といっていいでしょう。
JRAの実力馬や他の地方競馬から遠征してきたジョッキーが苦戦するのはもちろんですが、南関競馬所属騎手でもスピードを維持したままコーナーを曲がることは難しくなっています。
川崎競馬場で勝率を上げるには、内枠の逃げ・先行・差しタイプの馬が狙い目ですが、差し馬は有力な馬のみに絞るのがベストでしょう。
川崎競馬場特徴まとめ
ここまで紹介してきた川崎競馬場の特徴を振り返っていきましょう。
- 1周距離が同じ競馬場と比べて直線距離が長い
- 直線が長い分、コーナーがキツくなっている
- 内枠の逃げ・先行・差しタイプの馬が狙い目
- 差し馬は有力な馬のみに絞る
以上が川崎競馬場の特徴になります。
他の競馬場に比べて直線距離が長く、コーナーがキツイことが最大の特徴となっていました。
続いて見ていくのは、コースの距離毎の特徴です。
詳細を確認していきましょう。
川崎競馬場で開催されるコース毎の特徴
日々多くのレースが開催されている川崎競馬場。
そんな川崎競馬場では、ダートで6種類の距離のレースが行われます。
距離や周り方が変わることで、スタート位置が変わるだけでなく特徴も異なるため、下記で紹介する特徴は必ず押さえておきましょう。
川崎ダート900m
脚質 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|
逃げ | 31.1% | 61.7% |
先行 | 10.6% | 34.8% |
差し | 10.5% | 18.5% |
追い込み | 3.4% | 6.4% |
第2コーナー出口からスタートし、小回りコースを半周する川崎ダート900m。
行われるレースのほとんどがCクラスなど下級クラスのレースが多くなっています。
最初のコーナーまでの距離が長いためゲートの反応スピードに加えて、直線でのダッシュ力もカギとなるような印象。
基本的には内枠の逃げ・先行馬が有利でそのまま押し切るレースが多くなるので、予想の際は参考にしてみてください。
川崎ダート1400m
脚質 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|
逃げ | 28.3% | 54.6% |
先行 | 11.5% | 36.8% |
差し | 5.9% | 22.6% |
追い込み | 2.0% | 10.8% |
スタンド前直線やや左からスタートしコースを1周する川崎ダート1400m。
このコースは1400mとはいえコーナーを4回周るため、先行力が重要となります。
ただし、最初のコーナーまでが短いためスタート直後にペースが上がると、波乱が起きやすい印象。
先行馬が多く先頭争いが激しくなりそうな場合は、差し馬を狙ってみるのも有効的でしょう。
川崎ダート1500m
脚質 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|
逃げ | 22.6% | 47.0% |
先行 | 11.5% | 33.6% |
差し | 5.5% | 21.7% |
追い込み | 1.9% | 9.7% |
4コーナー出口からスタートし、スタンド右前でゴールする川崎ダート1500m。
重賞では「鎌倉記念」の年1回しか使用されないコースで、レベルがそれほど高くない条件戦で使用されることが多いです。
レースはコーナーがキツイため、外枠の馬が内に絡んでいってもスタミナを消費して末脚を伸ばせない印象。
川崎1500mを予想する際は内枠の勝率や連対率・複勝率が高いことを意識しておきましょう。
川崎ダート1600m
脚質 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|
逃げ | 20.3% | 43.4% |
先行 | 11.7% | 32.9% |
差し | 5.9% | 22.5% |
追い込み | 1.8% | 8.9% |
4コーナー奥のポケットからスタートし、コースを1周しスタンド右前でゴールする川崎ダート1600m。
最初のコーナーまでの距離が長いため枠順の有利不利が発生しづらく、マイル戦なので重賞でもよく使われる距離となっています。
先行馬が揃っていたり、外枠に入っているケースなどでは序盤からペースの速いレースになる印象。
こういったレースの場合は差し馬が活躍することを覚えておきましょう。
川崎ダート2000m
脚質 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|
逃げ | 26.5% | 48.3% |
先行 | 10.8% | 33.6% |
差し | 14.6% | 22.1% |
追い込み | 1.9% | 16.0% |
向正面やや右からスタートし、コースを1周半する川崎ダート2000m。
非常に狭いコーナーを6回通過するため、外々を回らされると不利が大きくなります。
そのため、馬の器用さや騎手の手腕も試され1周目ゴール前の位置取りや仕掛けどころも重要となるでしょう。
外枠スタートの馬はインコースを通るのが難しくハンデを負うため、基本は内枠の先行馬が狙い目となります。
川崎ダート2100m
脚質 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|
逃げ | 13.6% | 37.3% |
先行 | 10.7% | 34.0% |
差し | 7.5% | 22.4% |
追い込み | 2.1% | 6.4% |
2コーナー出口からスタートし、コースを1周半強する川崎ダート2100m。
川崎競馬場最長コースでスタミナが要求されるため、折り合いと仕掛けどころが重要になります。
川崎2000mと比較すると有利不利が少なく、比較的実力通りの結果になる印象。
予想をする場合も素直に実力勝負になると読み、スピードよりもスタミナがある馬に注目すると的中に近づけるでしょう。
川崎競馬場コース特徴まとめ
ここまで川崎競馬場で開催されるコース距離毎の特徴をご紹介してきました。
特徴一覧はこちら。
- 900m:内枠の逃げ・先行馬が有利
- 1400m:先行馬狙いで、争いが激しい場合は差し馬を狙う
- 1500m : 内枠の勝率・連対率・複勝率が高い
- 1600m : ペースの速いレースが多く差し馬が活躍
- 2000m:外を回ると不利が大きく内枠の先行馬が狙い目
- 2100m:スピードよりもスタミナがある馬に注目
以上が川崎競馬場で開催されるコースの特徴です。
コースの距離によって特徴が変わるのはご理解いただけたでしょうか?
それぞれの距離ごとに様々なレースが開催されるため、押さえておいて損はないはずです。
川崎競馬場でのレースが開催される際はこの記事を読み返しておきましょう。
川崎競馬場で開催されるダートグレード競走一覧(2023年最新版)
様々なレースが開催され盛り上がりを見せる川崎競馬場。
ここからは注目のダートグレード競走についてご紹介します。
まずは、2023年に開催されるダートグレード競争一覧を確認していきましょう。
- 02月01日:川崎記念(Jpn1)
- 03月01日:エンプレス杯(Jpn2)
- 06月14日:関東オークス(Jpn2)
- 07月05日: スパーキングレディーカップ(Jpn3)
- 12月13日:全日本2歳優駿(Jpn1)
- 12月14日:神奈川記念(2023年限定・JRA地方交流競走)
2023年に川崎競馬場で開催されるダートグレード競争は5回と交流競争が1回。
中でもレベルの高い戦いが繰り広げられるのがJpn1や交流競争となります。
今回は、そんなJpn1と交流競走について「予想をするにあたり押さえておきたいポイント」をご紹介したいと思います。
川崎記念(Jpn1)
- コース:川崎ダート2100m
- 対象馬:サラ系4歳以上
- 最高配当(3連単):708.9倍
- 最低配当(3連単):8.8倍
- 平均配当(3連単):119.3倍
年明け最初のJpn1競争として開催される川崎記念。
ダート2100mは現行のダートG1・Jpn1競争のなかで最長距離を誇り、前年のチャンピオンズカップや東京大賞典の猛者たちが集合するレースとなっています。
川崎競馬場のキツいコーナーを6回周るので、器用に立ち回れる馬が優位にレースを進める印象。
上記の点から逃げ・先行馬にアドバンテージがあり、差し馬はコーナーでスピードが削がれるため末脚が不発に終わることがあるので頭に入れておきましょう。
全日本2歳優駿(Jpn1)
- コース:川崎ダート1600m
- 対象馬:サラ系2歳
- 最高配当(3連単):2852.9倍
- 最低配当(3連単):38.3倍
- 平均配当(3連単):559.7倍
2歳戦で唯一のJpn1競争となっている全日本2歳優駿。
2017年からはアメリカで行われるケンタッキーダービーの出走馬選定ポイントシリーズのひとつとして施行されており注目すべき1戦です。
全日本2歳優駿が行われる川崎ダート1600mでは4コーナー地点で先頭を射程圏内に入れられる位置にいなければなりません。
勝率としては逃げ・先行馬が有利な傾向。
上記の点と枠順の有利不利が少ないことを頭に入れた予想を行うといいでしょう。
神奈川記念(2023年限定・JRA地方交流競走)
- コース:川崎ダート1600m
- 対象馬:サラ系3歳以上
全国的なダート競争の体系整備にともない、2024年より川崎記念(Jpn1)が1月から4月に移動することから、2023年のみ交流重賞として設定された神奈川記念。
牝馬戦を除いた地方競馬の古馬による1600mダートグレード競走は、5月のかしわ記念、10月のマイルチャンピオンシップ南部杯のみとなります。
JRA所属馬からは同じ左回りマイル戦となるフェブラリーステークス(G1)を目指す実力馬の参加が予想され、地方所属の競走馬がどこまで対抗できるかを楽しみにしましょう。
川崎競馬場で勝率の高い騎手(2022年度版)
※川崎競馬場所属の騎手のみで作成したランキングになります
騎手名 | 出走回数 | 勝率 | 連対率 |
---|---|---|---|
山崎誠士 | 368回 | 19.0% | 33.2% |
町田直希 | 429回 | 14.7% | 28.7% |
今野忠成 | 207回 | 10.6% | 20.7% |
新原周馬 | 258回 | 9.7% | 18.6% |
野畑凌 | 318回 | 9.4% | 16.7% |
山林堂信彦 | 146回 | 8.2% | 14.4% |
池谷匠翔 | 310回 | 7.4% | 14.5% |
中越琉世 | 109回 | 7.3% | 11.9% |
神尾香澄 | 234回 | 6.8% | 12.4% |
酒井忍 | 171回 | 5.3% | 12.9% |
2022年シーズンの川崎競馬場で開催されたレースで最も勝率の高い川崎競馬所属騎手は・・・
「山崎誠士騎手」となりました。
出走回数368回に対して勝率19.0%、連対率33.2%という成績。
ここからは、山崎誠士騎手を含んだ川崎競馬場で勝率の高い騎手3名をピックアップして詳細を確認していきましょう。
山崎誠士
- 生年月日:1984年7月29日(38歳)
- 出身:日本
- 勝利回数:1806勝
- 通算獲得賞金:54億9,633万
祖父・父・兄が調教師の競馬一家で育ち、川崎競馬場のエース騎手である山崎誠士騎手。
元騎手だった父の1827勝を2023年シーズンで抜き2000勝を目標にしているといいます。
川崎競馬場で山崎騎手が乗る馬がいれば馬券に絡んでくる可能性が高いので、注目しておくといいでしょう。
町田直希
- 生年月日:1988年3月16日(35歳)
- 出身:日本
- 勝利回数:1304勝
- 獲得賞金:44億1,806万
2023年6月に騎手通算1300勝を挙げた町田直希騎手。
馬の扱いが上手く、積極的なレースをすることでも知られています。
騎乗成績も年々向上してきているため、今シーズンの町田直希騎手の活躍を期待しておきましょう。
今野忠成
- 生年月日:1977年3月4日(46歳)
- 出身:日本
- 勝利回数:2683勝
- 獲得賞金:89億8,105万
2006年から神奈川県騎手会の会長を務め、川崎競馬のリーダー的存在である今野忠成騎手。
2021年には地方競馬通算2600勝を達成しています。
ベテランならではの技を活かしながら、通算3000勝を目指しこれからも現役を続けていくようなので川崎競馬で今野忠成騎手が乗る馬がいるレースには注目しておきましょう。
川崎競馬場の施設案内とアクセス方法について
施設案内
スタンドは1号スタンドと2号スタンドがあり、入り口から入ってすぐが2号スタンドは2016年にリニューアルされとても綺麗です。
パドックや本馬場ともに競走馬との距離が近く、抜群の臨場感で競馬を楽しむことが可能となっています。
また、川崎競馬場は南関競馬でも随一ともいえる飲食店の数となっていて、1日で全てを制覇する事ができないほど多くのグルメが充実しています。
さらに、バーベキューエリアを設置しており競馬を見ながらバーベキューを楽しむことも可能。
ご利用の際は予約が必要ですので、川崎競馬場HPをチェックしてみてください!
川崎競馬場のアクセス方法について
ここまで川崎競馬場の特徴や施設を見てきました。
続いて見ていくのは川崎競馬場のアクセス方法です。
- 京急大師線:「港町」駅下車、徒歩約3分
- 京急線:「京急川崎」駅下車、徒歩約12分
- JR:「川崎」駅下車、徒歩15分
川崎競馬場に訪れる方法は「電車」「車」「バイク」「自転車」の4種類。
車でアクセスする方は駐車できる台数に限りがあるので注意が必要です。
駐車台数の上限は700台で、レース後半につれて訪れる人が増えるため、車でアクセスする方は早めに行くことをオススメします。
駐車料金は500円かかるため車で川崎競馬場に行く方は覚えておきましょう。
また、バイクや自転車でご来場の方は専用の無料駐輪場があるのでそちらをご利用ください!

※LINE公式アカウントがシステムの不具合により、2023年1月16日から新しいアカウントになっています。
既に登録の方にはお手数ですが、下記から再度登録をお願いします。
競馬には、言わずとしれた「稼ぎやすいレース」が存在します。
しかし、末端の一般人ではそういった情報は手に入りません。
競馬予想サイト解体新書では、数々の予想サイトを検証するにあたって有益な情報網を獲得しています。
そういった情報網から得られる「注目するべきレース」の情報をLINE公式アカウント登録者限定で配信する用意があります。
参考にする、しないは皆さん次第。
ここでしか手にすることのできない情報を、ぜひ有意義に活用してもらえればと思います。
