コラム

2015.3.20

パブリッシャーがプログラマティック革命に加わる時期である理由をAOLのボブ・ロードが語る

Bob Lord

単純に聞こえるかもしれないが、変化を進んで受け入れることが成功への第一歩である。はっきりさせておこう。パブリッシャーは自分たちの手に成功の鍵を握っている。問題は、彼らがそれを信じているか?ということだ。

プログラマティックプラットフォームは、パブリッシャーのオペレーションとワークフローを自動化するだけに留まらず多くのことを提供する。自動化により可能になる合理化されたプロセスの効率性が2015年のコスト削減という観点から明らかに有効である一方、プログラマティックで収集されたデータがパブリッシャーに力を与え、彼らのインベントリーに対する利益を押し上げるだろう。

パブリッシャーは明らかに時代の流れに乗り始めているが、コンデナストはその典型的な例である。プログラマティックを全面的に採用し、直販チームとプログラマティックチームを合併することで、コンデナストは2つのチャネル間の摩擦を減らし、合理化したプロセスによる効率性もアップさせた。こうした動きは、パブリッシャーがどのようにプログラマティックの未来を全面的に受け入れ、インベントリーの価値を高めているのか、またどのようにして潜在的なアドバイヤーにとってより望ましい存在になれるのかを実証している。

Northern & Shellも同様の措置を講じたパブリッシャーだ。今年だけで、CRMデータベースに多額の投資をしている。これはソーシャルメディア、オンサイト、eメールなど、どこであろうと、すべてのコンテンツにわたるユーザーのタッチポイントを管理するものだ。これによりNorthern & Shellは、データセグメントによりユーザーにリーチすることができ、プログラマティックへの投資に向けて大きな転換を見せている。

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AOLでは、パブリッシャーがプログラマティックに飛びつきたがっていることを直接耳にしていた。私たちが行った業界全般にわたる正確な調査、Programmatic Futures: Where Culture Meets Code(プログラマティックな未来:文化とコードが出会う場所)によると、パブリッシャーの48%がプログラマティックは異なるメディアやプラットフォーム全体にわたりキャンペーンをよりよく統合する効果があると語った。パブリッシャーは、今やプログラマティックに精通することがビジネスの鍵であると理解している。

洗練されたターゲティング、フリークエンシーキャッピング、ブランドセーフティ、その他のデータマネジメントプラットフォーム(伝統的に「バイサイド」のテクノロジーと考えられてきた)を活用して主要なオーディエンスをより正確に特定しセグメント化することで、パブリッシャーはより多くのプレミアムブランドに、プログラマティックチャネルを通じた購入を促すことができる。例えば、イギリスの百貨店であるJohn Lewisは、2013年のクリスマスキャンペーンで初めてメディアを獲得し、RadioTimes.comのハーフページのフォーマットで初めてプログラマティックバイを行ったが、これまでの歴史から見てもブランドにとって非常に適したものであった。

プログラマティックなデータを最適化する能力は、特にミッドテールからロングテールのパブリッシャーがさらにバイヤー呼び込むのに有効だ。つまり、知名度だけの勝負ではなく、オーディエンスの質で勝負できると言える。

最近では、ある注目のエンターテインメントブランドが、Channel5.com上でBig Brothersのコンテンツと並ぶすべてのディスプレイ広告を占領した。大きくてインパクトのあるマストヘッド、ハーフページ、モバイルフォーマットがChannel5のデスクトップ全域とモバイルインベントリーでプログラマティックに購入され、番組放映中にクライアントのTV広告をセカンドスクリーンに展開させた。このブランドは、プレミアムプレイスメントによるプレロール広告とインバナー広告のビデオキャンペーンもプログラマティックで実施し、88%の関連オーディエンスにリーチした。

当時、AOLは全ての場所や機会を使ってCDを配布していましたね。そのときAOLではかなり大きな変化があったと思います。顧客との関係を保つために、マーケティングや顧客との関わり方へのアプローチをどのように変えてきたのでしょうか?

そうですね、AOLは大きな変化をしてきました。唯一変わらないのは、「カルチャー&コード」、つまりコンテンツ・ビジネスとプログラムを基盤に置いているところですね。

当時は、AOL登録者によって機能する、強力なテクノロジーを備えた囲い込みによるエコシステムを取っていました。

今日では、我々がB2Bのビジネスにおいて取っている"バーベル戦略" にこの「カルチャー&コード」が現れています。バーベルの片側には AOL.com、ハフィントン・ポスト、TechCrunch、Mapquest、MAKERS、Engadgetなどの映像を中心にしたコンテンツがあります。そしてもう片側には技術プラットホームがあります。そこでは最善のマーケティング予算の使い方や収益の生み出し方を決められるように、マーケティングをする人やパブリッシャーがデータを上手く利用する手助けを行っています。

マーケティングをする人もパブリッシャーの方も、私たちのコンテンツや技術を利用したいと感じるのではないでしょうか。例えば、今日だけでも2,000以上ものパブリッシャーに映像コンテンツを届けていますし、私たちの技術は世界中の数々の大手企業でマーケティングをする方々に使われています。

「カルチャー&コード」という遺伝子が、どちらか片方ではなく、その両方が今もなおAOLの中に強く残っているのです。

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私たちの調査に話を戻すと、65%のパブリッシャーが、プログラマティックの結果、戦略やオーディエンスについて話す時間が増えていると思うと回答している。プログラマティックが発達し、業界により一層普及していくにつれ、パブリッシャーにとって自分たちの素晴らしい資産であるオーディエンスプロフィールを築き続けることが不可欠になる。

セルサイドに使われれば、プログラマティックテクノロジーは、「効率化」を支援するものから、より効果的で優れた結果を促進するための主要な方法へと変化し続ける。賢いパブリッシャーは、オーディエンスの拡大、リターゲティングなど多くのテクニックを用いて、提供するものを増やしていくだろう。

こうした例はeBayに見ることができる。プログラマティックスペースに前向きな考え方を持つパブリッシャーだ。今年の初め、eBayは、広告主およびユーザーにとって最適なカスタマー・エクスペリエンスを生み出すことを狙い、2015年初頭から、モバイルフォーマットをプログラマティックに売り出すと発表した。プログラマティックテクノロジーの利用により、ブランドが自分たちの顧客に対して、より大きな創造性、イノベーション、アイディアなど、さらなる価値を追加し提供し始めているが、これに留まらない。

シンプルに物事を進めるために、オーディエンス、スクリーン、広告フォーマット、時刻、コンテンツのタイプ全域にわたり、最適な計画を立て、それを実施、分析し、レポートできるパブリッシャーが最大のROIを得られるだろう。

広告はテクノロジーの試験段階を超えて動き出している。データとプログラマティックプラットフォームを備え、私たちは本当にゲームを変化させる未来へと、一度に大きな一歩を踏みだしつつ素早く進んでいるのだ。

《ご注意》
本発表内容には、将来に関する記述が含まれています。こうした記述はリスクや不確実性を内包するものであり、経営環境の変化などにより実際とは異なる可能性があることにご留意ください。また、本発表資料は、日本国内外を問わず一切の投資勧誘またはそれに類する行為を目的として作成されたものではありません。